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zoom RSS 「孤道」を読む

<<   作成日時 : 2017/05/22 21:07   >>

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 「遺譜」のことで記事を書いたのが、なんだかんだでもう3年近く前。その後、2015年に浅見光彦シリーズの新作「孤道」が毎日新聞で連載されていたのだけれど、著者病気のため未完となっていた。それがこのほど、未完のまま刊行されたというので、入手してきた。実は最近では「白鳥殺人事件」を読んでいたので、一応はこれを読了してから手を付けることになると思う。

 「孤道」は熊野古道をモチーフとした作品であるらしい。そして今回、2年の時を経て新刊本として刊行された背景には、「『孤道』完結プロジェクト」なるものがあるのだそうだ。物語の完結編を一般公募するのだという。プロジェクトのホームページを見ると、完結までに使えるボリュームは400字詰め原稿用紙換算350枚〜500枚以内と言う条件が付いている。書き足し分だけで長編小説相当の分量と言うことになるので、全体通して見れば実質上下巻くらいの分量になる。

 以前私自身も書いているが、このシリーズの読者は犯人の推理に重きを置いているというより、事件を追う浅見光彦の物語を読もうという層が多数を占めると思われる。であればこそ未完本の刊行でもある程度は商業ベースに乗るのだろう。この公募が成功裏に終われば、小説は無事完結を見ることになる。推理小説として犯人の特定までを終わらせることができる。が、それでも風合いは他のシリーズとかなり違ったものになるに違いない。例えば賛否両論あるところだが、このシリーズの場合犯人が自殺して終わるケースがかなり多いのが特徴と言えるが、一般応募の作品がそうした様式美的な部分をあえて踏襲してくるか。犯人逮捕で終わっても違和感はありそうだし、いつものように犯人が自身に処断を下す展開があったとしても、それはそれでわざとらしく感じられはしないか。何となく、きれいに終われるかどうかは心配である。似たような試みとしては「幻香」があったが、あれはあれでリレー小説を作者の手で大改造して統一感を出したのだそうである。

 それに何より、小説が一応の決着を見たとしても、これがシリーズ最終作となる公算が大きいのには、寂しさを禁じ得ないところだ。


孤道
毎日新聞出版
2017-05-12
内田 康夫

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