ディープ・ダンジョン〜夕庵〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 駅の思い出と取り残しの城(前編)

<<   作成日時 : 2017/07/31 22:20   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像 聞くところによると、未来の世界では鉄道の衰退が進んでおり、とうとう現世で駅の思い出を集めなければならないところまで事態が深刻化してしまったのだという。そういうことろなれば、城攻めのために青春18きっぷを乱用し、ついに日本全国47都道府県を踏破するに至った私の出番と言うわけだ。惜しむらくは、これまでそんなことは全然知らずに鉄道を利用し続けてきたことだが、今回は続日本100名城選定記念の意味も込めて、龍岡城、滝山城(東京都)、小机城を制覇しつつ、思い出を集めに行くことにした。ちなみにルートとしては中央線を小淵沢まで進み、山梨側から佐久にアプローチした後、軽井沢からバスで横川に抜けるものとした。宿は千葉県内にしようかと思わないでもなかったけれど、結局また上野御徒町近辺に泊まることにした。千葉の主戦場となるだろう房総は、なんだか冬でもそんなに寒くはなさそうな偏見を持っているため、冬に行けばいいだろうと思った。

画像龍岡城
 佐久から八ヶ岳山麓を通って山梨県に入るルートは風光明媚である。昔に車で走ったこともあるが、JRの小海線でのんびり行ったこともある。多くの場合共通していたのは、長野県から山梨県に向かっていたということなのだが、今回は逆ルートをたどった。しかし残念ながら、諏訪や甲府の盆地あたりにいる時、天気は高曇りだった感じだったのが、野辺山に至る頃には本降りの雨が降り始めていた。
 龍岡城は、そんな観光路線の沿線に位置している五稜郭である。西洋から輸入した築城思想にのっとり、砲戦に特化した稜堡式を採用しており、もともとその水堀などは函館五稜郭と同じく星形をしていた。築城者は松平乗謨。松平を名乗る大名は多いので何とも思っていなかったのだが、まあ私の地元と言っても良いのだろう、三河は岡崎市の奥殿藩の殿様だったのだそうだ。奥殿松平氏が持つ領地の大半は、実のところ佐久にあり、私もその名を知る奥殿陣屋は、三河の山間地にあるわずかの領地とともに佐久に遠隔指示を与えるの形ばかりの政庁にすぎなかった。
 ただ、幕末の動乱期に臨んで来るべき決戦の時を睨みつつ幕命で築かれたものなのかと思いきや、いろいろ調べてみると必ずしもそうではないらしいことが分かる。むしろ、主である乗謨が開明家の資質を持っていたために、当時としては先進的な西洋式の築城術を取り入れたのであって、この時期この場所に奥殿藩の新城が築かれたのは、あくまで奥殿藩固有の事情によるものに過ぎなかったようである。
 とは言え、幕末期の築城であったこともまた揺るがぬ事実だ。元治元年(1864)の築城開始から約3年で完成に至ったものの、明治5年(1872)の廃藩置県までのわずかの間、龍岡藩庁として使用されたに過ぎなかった。現在は城地の大半が田口小学校となっているが、一部に石垣と水堀が存在しており、これが稜堡式の特徴をよく現している。もっとも、その規模は函館の五稜郭に比べればかなり小さく、普通では上空から見下ろすすべもないため星形であることが一目のもとにわかるという感じではない。

 鉄道で長野県に入ること自体はそんなに難しい話ではないけれど、佐久地方は愛知県から最も遠いエリアの一画である。龍岡城駅に降り立った時点で13時直前。ここから東京を目指そうという場合、おとなしく中央線まで引き返してもなお4時間ほどを要し、18時過ぎに上野にいるのがやっとと言う感じになる。と言うか小海線の本数の少なさが一番のネックなのだが、そんな調子なので碓氷峠を越えることにした次第だ。峠を越えればそこは群馬県。いつものことだが長野県の広さを痛感する。ちなみにこの近辺に「日本で一番海から遠い地点」があるのだそうだ。どうも単なる山の中の一地点と言うことらしい。沢登も必要らしく、ホイホイ観光でいけるようなところではなさそうだ。

画像 軽井沢まで1時間余り、そこから高崎まで1時間、さらに高崎から2時間。秋葉原に寄って駅の思い出を回収してきたため御徒町駅に着いたときはすでに20時半直前となっていた。富士そばで夕食にする。ざる特盛が安いのに感心した。すごくうまいというわけではないけれど、コストパフォーマンスが良く、何より手軽で店舗も多いので、東京での飯としてはまことに都合が良い。今後、本格的な有効活用を考えていきたいものだ。

画像 そして宿はTHE NELL UENO OKACHIMACHI。ダジャレみたいな名前だが、最近改装したのか、東京のカプセルサウナにしては設備がきれいでいい感じだ。難を言えばロッカールームが物置みたいに狭いことと、サウナの小ささが東京水準と言ったところなのだけれど、1泊3200円でこの内容は良い。カプセル内にコンセントがあるなど、抑えるところも抑えてくれている。ここも、今後の定宿にしていきたいところだけれど、東京の宿泊予約はなかなか競争が激しいのでそうそう都合よくいくものかどうか。

つづく

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
駅の思い出と取り残しの城(前編) ディープ・ダンジョン〜夕庵〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる