臭い話

 今回のエントリーは、拙ブログ史上でも最も下世話なものになるだろう。

 嫌韓な人たちは昔も今も少なからず存在しているが、皮肉なもので、彼らの韓国文化に対する知識の深さは、平均的日本人のそれをはるかに超えている。まあそのベクトルは、主に韓国側にとってマイナスに働く方向に向いており、彼らは、過去から現在に至るまでの先方の奇妙な文化習俗を熟知しているのである。

 最近嫌韓派の話題をさらっているのがウンコ酒「トンスル」であるが、少し前まで、現在トンスルが担っている役割を果たしていたのが「ホンタク」であった。彼らの言によれば、「エイを人糞に漬け込んで発酵させた食品」なのだそうだが、この話がどうも怪しい。聞くからに抵抗のある内容だったので、眉に唾をつけてではないが、いろいろ裏取りをしたことがあるのだけれど、英語サイトなど、比較的まともというかニュートラルだと思われるソースを見る限り、人糞をはじめとする排泄物の要素が全く出てこないのである。ただし、製造の過程でアンモニアが発生するので、不潔なトイレのような臭いはするということに言及しているところは多く、シュールストレミングとの比較はあった。

 このホンタクと言う食品、エイの肉を発酵させるにあたり、どうやら藁や糠の発酵熱を利用しているようなので、藁や糠を人糞に代えても成立すると言えば成立するのかもしれない。しかしまあ、ざっとネットで見る限りは、問題の「人糞に漬け込んだもの」という言説は、実質的に「2ちゃんねる」に端を発する情報として良いだろう。

 こういう事態に関して、諸所で人糞派と非人糞派の論争が行われているようである。要は嫌韓派と非嫌韓派の衝突である。人糞派の主張は「嘗糞(平たく言えば利きウンコである)の風習が存在した韓国なのだからウンコ漬けがあってもおかしくないだろう」と言うところに集約されそうなのだが、それを超える説得力のある主張も見当たらず、ホンタクがエイを人糞に漬け込んで発酵させたものという事を明言している信憑性あるソースにも行き当たらない。

 実際のところがどうなのかは定かではない。おそらくはウンコ漬けではないような気がする。いずれせよ、このかなり胡散臭いウンコ漬けの話を、いとも軽薄に吹聴する人々が多いあたりに、現代日本の韓国観の一側面が覗いているのは間違いないだろう。個人的には、正直言って付き合いづらい隣人のイメージが付きつつあるのも事実なのだけれど。

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