ルート3776への挑戦

 富士登山は結構厳しい世界だという。荒果てた山肌、多くのゴミ、単調な登山道に劣悪な宿舎と、辛い要因は枚挙にいとまがない。もっともメジャーだと思われる各地の五合目からの歩行時間は5時間程度だというので、そこまで遠い道のりではなく、高度的な条件を別にすれば、夏に登った槍ヶ岳に比べれば短い道のりではある。なるほど、これなら日帰りも十分可能という気がする。が、目立った美点もこれといってなると、わざわざ登るには魅力薄と言う気もする。

 そんな私のような層が一定数いるからかどうかは定かでないが、静岡県富士市が、富士登山ルート3776というのを大々的に売り出しているのだという。要するに海辺から富士山に登ってみましょうというコース設定である。これにはなんとなく興味も引かれる。

 先日、東京方面に足を運ぶ機会があったので、その帰りにくだんのコースのパンフが置かれているという新富士駅に立ち寄ってみた。というか、富士駅まで在来線で移動したため、そこからすっかり日も落ちた不慣れな地方都市を20分ほども歩いて新富士駅を目指すことになったのだが、そこまで苦労して手に入れたパンフレットを見ると、期待していたほどに容易いコースではなさそうだ。歩行距離は約40km、比高差は3700m以上と、どうしても歩行時間が長くなるため、標準コース設定では道中の保養施設やキャンプ場、6号目山小屋などに泊まる3泊4日コースとしているが、ちょっと調べてみた限りでは、一人旅の男にはキャンプ場が使いづらいことこの上ない。とてもではないがコテージには泊まれそうにないし、かと言って幕営する技術もない。

 0mからの富士山も結局あきらめることになるのかなと思っていたが、どうもシーズン中はこのキャンプ場近くを路線バスが走るらしいので、
1日目 海(富士塚)~表富士グリーンキャンプ場
2日目 表富士グリーンキャンプ場~宝永山
3日目 五合目~山頂
という歩き方はありかもしれない。もちろん、道中で泊まりながらの連続3日間とはならないのだけれど、海から富士山のトップまで登ってみましたというのは、話の種としては面白いかもしれない。

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