金と銀

 この記事を書いている最中、栗城史多氏の訃報が伝えられている。登山家と言って良い人物なのかどうかは良くわからないが、体調不良の状態で超高所にとどまったのが原因の低体温症で死亡したとも言われている。仮に彼が登山家だとするならば、誠に不名誉な最期だったということになるのかもしれない。素人の私がやろうとして早々に諦めた愚挙を、よりによって世界最高峰でやってしまったのだなあと、何とも言えずやるせない気分である。

 ところで、京都滞在の二日目である。今回狙いたかったのは上賀茂神社と銀閣寺と言ったところだったが、この二カ所を半日程度の時間のうちに周遊するのはなかなか厳しい。タクシーなんかを使えるのならいざ知らず、公共交通機関での移動は現実味が乏しい。上賀茂神社自体、地下鉄の北山駅とかから結構離れた場所にあるのだが、銀閣寺はもっと困りものだ。地下鉄ならぬ京阪電車の出町柳駅が最寄と言うことになるのかもしれないが、鴨川の東側を走るこの路線は、京都市中心部とは接続していない。しかも出町柳駅からでさえかなりの距離がある。駅メモ的には茶山が最寄り駅と言うことになるようだが、茶山は京阪線から乗り換えた叡山電鉄の駅である上、出町柳に対して圧倒的に近いとは思えない。

画像 いろいろ考えた挙句、市内の北部を周回する市バス102系統を使ってみることにした。あえてそうしているのかどうかは定かではないが、銀閣寺道と金閣寺道を結んでいる。これも途中の北大路バスターミナルで地下鉄の北大路駅と接続する以外は鉄道路線網から外れたところを走る区間の長いバス停なのだが、そんな中にあって北野白梅町の駅前からバスに乗った。もちろん、北野白梅町駅まで行くの事態かなりの遠回りであることは間違いないのだが、この路線の傾向を知っておくことはいずれ生きてきそうな気がする。考えてみればこれまで、銀閣周辺にやってくるときはいつも自分の足で歩いてきていたような気がする。

 なんだか今回の京都旅は、古今稀に見る不作である。体調不良の影響が大なのは間違いないが、取って付けた感がひどい。次回はもう少し新しいメニューを考えたいところだ。銀閣寺の庭を見ながらそんなことを考える。

画像 そう言えば。現在の私の京都のおける活動拠点は祇園となりつつあるが、心のふるさとは三条木屋町にあった。その三条木屋町に、数か月ほど前に注目に値する宿と言うか簡易宿泊施設ができたのだそうだ。その名も、「ザ プライムポッド京都」という。サウナカプセルならぬ単なるカプセルホテルないしは、ドミトリーの上位種と言うことができるのかもしれない。居住空間は要するにカプセルホテル並みだが、入浴施設が単なるシャワールームしかないので値段は京都市内にあってもわりと安い部類に入る。もっとも、同じ市内には東京並みに高いカプセルホテルもあるので油断がならないのだけれど。まあそれはさておいて、値段は安宿のそれでも京都風のおしゃれ感を兼ね備え、鴨川を望むのが一つの売りとなっているようなので、試しに一度、東山三十六峰を望むルーマプラザを離れて利用してみるのも良いかもしれない。個人的には純カプセルホテルのシャワールームが苦手なのと、寝巻を自分で用意することになりはしないかと言うのが気がかりなので、汗ばむ夏の到来前に試してみたいものだ。

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