山登って外伝【京都一周トレイル・東山コース with GoPro】

 GoProを買った。型落ち気味のHERO7だが、高いおもちゃだった。想定する用途は、主に山用。普通のデジカメにそこまで不満があるわけではないけれど、やはり動画に比べて臨場感に劣るような気がするので、この夏の大冒険に向けて購入したものだ。もちろん、ぶっつけ本番で使うにはちょっとコツがいりそうなので慣らし運転のつもりで、何となくふさわしそうな山行に行ってみることにした。ということで選んだのが、京都一周トレイル東山コースだ。三巡目ということになるので、さすがに良くも悪くも慣れてしまったコースではあるけれど、山以外の見せ場も多いし、上手く行ったらYouTubeデビューだなんてことも考えていた。ところが…。

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 結論から言って、わざわざ動画サイトにアップするほどのものは撮れなかった。代わりに課題が多く見えたので、お試し使用をした成果はあったとも言えるのだけれど、反省点をここに上げてみる。

①そもそも撮れていない
 今回、GoPro自体はバックパックのショルダーベルトにマウントした。バックパックが陸戦型ガンダムのウェポンコンテナだとすると、胸部バルカン砲の位置である。
 余談だが、GoProの正規販売元が製造しているマウント用アクセサリーの中にこういう使い方を想定した製品は存在しない。そもそもメーカーが想定している使用法は、もっと動きの激しいダイナミックなスポーツ用だということなのだろう。中国のメーカーが造ってるっぽい非正規アクセサリーを通販で買ったのだけれど、それ自体は思ったより安定した装着感があった。耐久性までは検証していないが、そこは今後注視していくものとする。
 話を戻して、左肩に近い目視しづらい場所に固定していたため、ちゃんと撮影モードに入っているかどうかろくに確認しないまま運用していたのが敗因だ。おかげで、もっともムービージェニックだと思われる千本鳥居の動画を取り損ねた。ただし、中国製の安物とは言え、その辺の確認が可能な位置に稼働させるギミックは備えているので、今後はこれを活用しつつ、本当に動作しているかどうか確認していくことにする。

②操作音がうるさい
 電源のオン・オフ、撮影の開始・終了時になるビープ音が、初期状態だとかなりうるさい。屋外でも人目が気になるレベルである。これは当然のことながら設定で変更できるので、帰宅するや早速設定を変更した。

③わりと揺れる
 GoPro自体に手振れ補正機能があるので、撮った動画が小刻みにガクガク揺れるようなことはない。むしろ、全体として滑らかに撮れると言って良いのだけれど、手振れ補正の影響か、どちらかというと小さくパンを繰り返すような映り方になることが多い。一昔前の3Dゲームの一人称視点のような感じ。
 私自身の歩き方の癖が影響しているのかもしれないし、バックパックにマウントする使い方のせいかもしれない。また、広場のような空間を歩いている時にはほとんど気にならないレベルなのだが、揺れていると感じるのは、壁が間近に迫るような比較的狭い通路を通っている時がほとんどだ。要するに揺れていることを測る基準となるものが間近に迫っている状態だと粗が目立つ。
 山道でも稜線歩きなら弊害は少ないが、林床の草や法面が登山道のすぐわきに迫る細道を歩いている時の撮影には向かないかもしれない。もっとも、そういう場面を撮影したところで動画映えはしなさそうなので、気にするほどではないかもしれない。

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④意外に画角が広い
 これは、本来なら利点とされるべきところなのだけれど、画角が広いので、汗をぬぐうタオルの動きとか、YAMAPでルートを確認する際のスマホ画面とか、映り込んでいるつもりでいなかったものが映っていたりする。そういう見栄えのしないものは、仮にネットに上げるなら、編集でカットすればよいのだけれど、絶好の場面でそういうノイズが入り込んできたりすると残念である。

⑤メディアの容量は意外と余裕があっても、バッテリーの消耗は思いのほか早い
 今のところメディアは64GBのマイクロSDカード一枚持ちである。京都の里山を思い出したように取っている限りにおいては、これでも十分余裕があったが、バッテリー切れは予想外に早くやって来た。この辺は、画質や画角、手ぶれ補正にディスプレイ照度の設定をいじることでかなり改善するようだが、3泊4日全編クライマックス(であってほしい)の山旅に使用するには少々心もとない。バッテリーとメディアの買い足しは必要になるかもしれない。ちなみに、新品のバッテリーと64GBのメディアだと、基本的にメディアの方が高い。

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 さて、純粋に山行として今回の行程を振り返ると、あまり高く評価できるものではなかった。湿度と気温の高い曇り空の下を歩いたせいか、熱射病の一歩手前を思わせる消耗を強いられ、その影響があったのかどうか、大文字山から下る際にすっころんで脚を強かに地面へ打ち付けた。皮を擦りむいてヒリヒリするのもさることながら、打撲というか筋を痛めて大文字山下山後に平地を歩くのにも難儀するような状態になった。ちょっと、最後に比叡山を登り返せるコンディションではなくなったので、6割程度の達成度で撤退することになった。山での事故の多くは下りの際に起きるというのは、よく言われることだし、自分の体験からもわかっていたつもりだけれど、下山で転倒してちょっとばかり負傷しても終わりが見えている中での話なので、さしたる問題にならなかったのがこれまでだった。長距離の縦走となると、道中アップダウンを繰り返すことになるし、傷んだ足でより辛い登り返しに挑まなければならなくなることだって考えられる。歩く際に細心の注意を払うのもさることながら、ちょっとした受傷への備えもしておかなければならない。

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