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三条散歩

 3月になった。そろそろ今年の山も本格始動したいと思った。今年に入ってからは、2月中に石巻山に行った程度で、まだ山らしい山に登っていない。そこで狙いを定めたのは、京都の西に控える老ノ坂だ。古来、山陰道が通り、都から丹波路に抜ける最初の関門のような位置づけにあった峠である。見方を変えれば、都の結界の役割を果たす山だったとも言え、酒呑童子伝…
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雪国の春・その4

 栃木県内に残る未取得のJR線は二つ。日光線と烏山線だ。JR路線としては、いずれも盲腸線である。後者はともかく、前者はそのうち何かの用事があって行くことになりそうな気もするが、東武日光線もほぼ取れてない状態で、二兎を追うものは一兎をも得ないことになりそうなので、この18きっぷシーズンに取っておくことにする。宇都宮から日光まで行って折り返…
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雪国の春・その3

 旅の二日目は、まず新潟から関東に復帰するのが第一段階ということになる。これを在来線頼みで実現することになるのだが、群馬県に入ってからの水上駅がボトルネックとなるためか、早発しようが多少遅かろうが、結果に差はないということが分かった。7時過ぎの列車でまずは長岡を目指し、その後はそのままの流れで水上まで行けば良かったのだけれど、気持ち早め…
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雪国の春・その2

 フラワー長井線は盲腸線なので、来た道をそのまま引き返す。ついさっき通ったばかりのような道のりだし、普通なら飽きてしまいそうだけれど、沿線ののどかな風景を眺めていると、こういう旅も良いかなと思えてくる。などと旅情に浸っていたら、途中の駅から何かの団体が大挙して小さな車両に乗り込んできた。一両編成でもがら空き状態だった車内は、俄かに騒々し…
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雪国の春・その1

 新潟県。かつて戦国の名将上杉謙信を輩出したこの地も、現在では見渡す限りの水田が広がり、国内有数の穀倉地帯となっている。言葉のあやとかでなく、新潟県は本当に広い。この広大な新潟の地を舞台に、現在を生きる私は、駅を巡る戦いを開始しようとしている。  駅メモによると、2020年現在、新潟県内には198の駅が存在することになっている。他…
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熊野への道(大内山~紀伊長島)

 熊野古道の旅もなんだかんだで第4回目。コース全体のうち、大体中間地点にさしかかろうかという頃合いだけれど、今回の行程は、先に向かって距離を目指すというより、節目の回として、ちょっと趣向を変えて歩くことにする。具体的には、ゴール地点の紀伊長島でマンボウを食べる。一般に食卓に並ぶことのないマンボウという魚だが、三重県名や和歌山県の南部では…
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熊野への道(三瀬谷~大内山)・後編

 今度は漫然と国道沿いを歩く愚は犯さず、古いたたずまいを見せる静かな裏通りをたどっていく。道沿いには相変わらずそこが熊野街道沿いであることだけを示す4㎞道標があるが、曲がり角でどちら方向に向かえばよいのかを示す案内の類はない。代わりに近畿自然歩道の指導標が目に付くようになってきた。これはもちろん、熊野街道の経路を知らせてくれるものではな…
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熊野への道(三瀬谷~大内山)・前編

 三回目にして、早くも特急頼みの旅になってしまった。いやむしろ、特急を使えるだけめっけもんと考えるべきところなのだろうか。熊野古道の旅、今回は三瀬谷駅からスタートである。特急停車駅だからということで頑張ってこの駅まで歩いた前回の私をほめてやりたい。  事前に購入しておいた青空フリーパスを使い、まずは松阪駅まで移動する。そこで少し待…
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遥かなる旅路 さらば那覇よ

 沖縄最終日は、いつもの旅より少し遅寝をしたけれど、結局平日仕事に行くのと大差ない時間に起き出し、ホテルを出発した。おかげで、くだんのレストラン山の内で朝食営業が始まるよりも早く宿を離れることになってしまったが、旧海軍司令部壕に朝一番で行ってみようと思った。  この史跡があるのは、那覇市に隣接する豊見城市だ。旅行者の感覚で言えば、…
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OKINAWAの世界

 沖縄旅行2日目は、朝の6時半から行動を開始した。昨日の日没が遅かったことからおよそ予想はついていたが、南国の沖縄は日の出も遅い。名古屋よりは赤道に近いので、若干は日照時間が長くなるのではないかと思ったのだが、6時半でも外はまだ暗かった。7時になる頃でも、まだ空は薄暗かった。天気のせいもあるのだろう。  まずは美栄橋駅まで歩い…
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亜空の瘴気コロナウイルス

 都合三度目となる沖縄旅行。ゆいレールの延伸に端を発する駅取り旅であることは否定のしようもないけれど、他方沖縄は車社会でもある。公共交通網は貧弱なのだとばかり思っていたのだが、意外に路線バス網が発達しており、路線の有無だけで言うと、わりと本島内のあちこちに行くことができるのが分かった。もちろん、本数が多いとは言えないので、そこは注意すべ…
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熊野への道(田丸~三瀬谷)・後編

 12:33、少し前から唐突に名前が現れだしたバカ曲がりへの分岐点に差し掛かった。女鬼峠越え以降ここまでの道は、歴史はありそうでもしっかりアスファルトで舗装されたものが続いてきたが、案内に従い引き込まれた旧道は、昔ながらの地道だった。気になるその名の由来については、「栃原と神瀬の境界、不動谷は、宮川にせり出した山々によって作られた深い谷…
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熊野への道(田丸~三瀬谷)・前編

 熊野古道伊勢路の旅は、伊勢神宮を発ってから1か月ほどになる。1月も半ばを過ぎ、年末から年始にかけての予定を一通り消化したので、再始動することにした。差し当たって、田丸駅を出発地点にすることは動かしようがないところなのだけれど、今回のゴール地点は、いろいろ考えた末、三瀬谷駅にした。理由は主に二つ。三瀬谷駅が特急停車駅になっているので交通…
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九州完結の旅・その5

 最終日。今回の旅の大目標は九州平定にあったので、昨日の福岡制覇をもって当初の目標は達成されたことになるのだけれど、ついでにもう一つ片づけておきたい案件があった。山口県平定である。一般に錦川鉄道が最大の難所とされる山口県だけれど、これは前回の九州旅行のついでに片づけている。その結果、美祢線だけが残った。  美祢線もまた、すでに乗っ…
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九州完結の旅・その4

 それなりに得るものもあったところで、石炭産業科学館を後にした。再び大牟田駅前まで歩き、今度はバスで宮原坑へ。こちらも車で駅から20分弱かかる距離だとされているが、歩いて歩けないほどの距離ではなさそうだった。ただ、今度は時間短縮のためのバス利用である。  宮原抗は、郊外の原野みたいなところにある様子を想像していたのだけれど、意外に…
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九州完結の旅・その3

 翌日は、旅先にしては珍しく遅めの時間帯に起き出し、熊本駅を出発した。鹿児島本線の車内から韓々坂駅をひっかけたのを合図に、レーダーで池田駅を取って熊本県全駅制覇も完成した。今日はこの後、この調子で福岡県制覇も狙っていくのだけれど、要するに筑豊本線周辺の10駅余りを取り残しているだけなので、そんなに時間はかからないはずだった。そこで、道中…
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九州完結の旅・その2

 あと熊本で残るのは肥薩線とくま川鉄道のみとなった。いずれも列車本数が多いとは言えない路線だが、前者については特に本数の少ない人吉以南区間を先にアイテムでやっつけているので、どうにか今日の日程に織り込むことができた。そうは言っても、熊本から人吉までが思いのほか遠い。八代までは比較的速やかに進めるのだけれど、まず八代駅で乗り継ぎ待ちが発生…
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九州完結の旅・その1

 私のような、とりあえずどこかに出かけられれば良いというタイプの人間にはさしたる問題にはならないのだが、例のゲームがある程度進捗してきて全駅制覇を真剣に考えだすと、旅行のついでにゲームをするのではなくて、ゲームのために旅行をするようになってくる。私はすでにこのステージにまで進んでおり、そうした甲斐もあって地方制覇も順次完了するような状況…
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寺と大根と私(後編)

 明けて翌日。初めに近鉄利用ありきの旅だけれど、近鉄で大阪から京都に行くのは少々効率が悪いので、最終的に北野白梅町駅付近を目指すことも踏まえて阪急と嵐電を乗り継ぐ。そしてたどり着いた北野白梅町の駅は、ちょっと見ない間にすっかり空が広くなっていた。  あらためて書くが、目的地は、以前にも行ったことがある千本釈迦堂こと大報恩寺。普段は…
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寺と大根と私(前編)

 話は遡るが、伊勢神宮へ行くにあたっては近鉄週末フリーパスを使った。JRで行けないことはないが、伊勢鉄道線を経由しないと時間がかかるし、3日1セットのこの切符の使い道を思いついたし、とにかく近鉄を使うことにした。伊勢行は1日の日帰り。残り2日は、大阪・京都への旅に使うことにした。  これまでで最も他愛もない大阪旅行だけれど、例のゲ…
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熊野への道(伊勢神宮~田丸)

 伊勢神宮は、なんだかんだと言って年がら年中活況を呈しているけれど、とりわけ多くの人が集まってくるのは言うまでもなく初詣の時である。新年を目前にした12月の時期は、さしずめ初詣時期に向けて溜めを作る期間という感じだろうか。そして2020年の正月は、令和になって初めての正月ということもあり、神宮界隈は独特の静謐さと、喧騒の時期に向けた昂ぶ…
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紅葉を見る会(後編)

 紅葉を見る会と銘打って京都周辺を歩いている今回の旅だけれど、せっかくの紅葉が言うほど紅くないのは何となくよろしくない。2日目どこに行くかはについては、現地入りするまでまるっきりノープランだったのだが、ここに来て少し思案する。当初は考えもなしに嵯峨・嵐山方面に行こうかと思っていたが、もう少し情報を集めてみようではないか。それでなくてもこ…
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紅葉を見る会(前編)

 桜を見る会を巡り、国会が大変喧しいことになっているようだ。何のひねりもない名前だけれど、意外と素朴な風雅さがあって良いものだと思う。時期が時期ならそのまま花見にでも出かけたくなるような、そんな響きがある。もちろん今は桜の時期ではないが、四季の移ろいを愛でる気持ちを忘れないため、紅葉を見る会に出かけることにした。ちなみに桜を見る会は参加…
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贖罪(という設定)の旅に出かけよう

 春ごろには一応の終わりを見た知多四国だが、まだ結願寺に行っていない。行っていないが、そろそろ次を考えるタイミングなのかなという気になっている。まだ東海自然歩道も完結を見ていないのだけれど、次を考えている。自然歩道も、駅や高山が間に入ってきた関係で、初夏の頃に竜爪山を目指そうと一念発起してそれが実現の運びとなっていないのには忸怩たる思い…
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秋の高山

 福地山に登った後、夜のとばりが下りた高山の町を歩いた。主に食事できる場所を探したのだが、敷居の低そうな店は多くの外国人観光客で満席となっており、何となく空いてそうな気配のある店は、通りから中の様子を伺うことのできない敷居の高そうなところばかり。結局、低きに流れてコンビニで食べ物を買ってから、飛騨国分寺の傍らにあったホテルにチェックイン…
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中部国際空港第2ターミナルにて

これまでのあらすじ  首里城焼亡の報に接した「私」は、気が付くと沖縄行の航空券を予約していた。  だいぶ間が空いたが、焼け落ちる首里城のビジュアルは、なかなかに衝撃的なものがあった。事件の直後は、首里城が失われたことに落胆する地元沖縄の人の声が良く聞かれたけれど、わが身に置き換えて名古屋基準で考えると、名古屋城が火事で燃え尽きる…
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アイアンカムイ・その5

 翌朝。つけっぱなしになっていたテレビからは、桝太一アナの声が流れていた。耳慣れたいつもの番組。始まったのは、アイドルグループがオリンピック競技に挑戦する趣向のコーナー。飛び起きる。このコーナーが始まるということは、7時が目前であることを意味する。寝過ごした。今日乗る予定の列車は、東室蘭駅7:18発の特急。慌てて身支度を済ませ、駅に向か…
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アイアンカムイ・その4

 駅の旅の朝は早い。朝が早いだけならともかく、夜が遅いのもつらい。昨日は結局、23時近くに場末感のあるカプセルホテルにチェックインした後、ラーメン横丁にある弟子屈で辛味噌ラーメンを食った。風邪でのどがやられていたので、辛味噌は鬼門となった。そこから風呂に入ったりしたので、眠りに着いたのは結局日付が変わるような頃合いのことだった。不幸中の…
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アイアンカムイ・その3

 朝方の光の中にまどろむ釧路駅は、思っていたよりは大きな駅だった。道東地域の要となる駅なので、それは当然なのかもしれないが、意外なことにまだ入口が解錠されていないらしく、駅前には十数人ほどの駅の戦士たちが集結しつつあった。なんだかかつて博多駅でも似たような光景を見た記憶があるが、釧路駅前にいる者は、どこからどう見ても完全無欠の駅戦士たち…
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アイアンカムイ・その2

 JR北海道は、平成28年11月18日付で、「当社単独では維持することが困難な線区」として、13の線区を公開している。少々長くなるが列挙していくと、札沼線(北海道医療大学~新十津川)、根室線(富良野~新得)、留萌線(深川~留萌)、宗谷線(名寄~稚内)、根室線(釧路~根室)、根室線(滝川~富良野)、室蘭線(沼ノ端~岩見沢)、釧網線(東釧路…
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