道の先バスは走る

 年末年始の帰省時に、三河の山に登ろうと思う。基本的には気候温暖で、降雪も少ない三河ではあるけれど、いわゆる奥三河まで行くとその限りではないので、的にするのは東三河の低山である。特に目先を変えて渥美半島の山が良いなあと思って、大山(おおやま)を狙ってみることにした。問題は、現地までの足があるかどうかよく分からないところで、頼みの綱となりそうな豊鉄バスのホームページに行ってみた所、所期の目的以外の物に目が止った。

 高速乗合バス「山の湊号」と言うのがあるらしい。路線名としては、「新城名古屋藤が丘線」と言うのが正式名称なのだと思われる。長久手古戦場駅と新城駅をおよそ1時間半で結ぶ路線である。起終点を見る限りだと、なんだか非常に不思議な感じのある路線なのは間違いない。まさか、長久手古戦場と設楽原古戦場という二つの古戦場を結ぶ意図があるとも思えないが、何となく第二東名を走る路線なのではないかと思われる。

 もう一度予断を捨てて見てみると、奥三河の入口や東三河の深いところに住む人が名古屋まで出かけようという時にはそれなりに便利な路線なのだろう。この地域の人が鉄道で名古屋を目指そうという場合、飯田線で豊橋まで出るのは必須となるが、その先を在来線で行くにせよ新幹線で行くにせよ、時間的には新城から1時間~1時間半程度は見ておく必要があると思われる。時間の面だけならバスに目立った優位はないのだけれど、片道1000円はかなり割安と言える。鉄道の1000円は、名古屋‐豊橋間の運賃とほぼ同等だ。

 逆に名古屋側の人間が観光目的で使うこともできそうではある。新城駅に着くのが一番早い便で10:30となっているので、山目的で使うのにはあまり向かないが、鳳来寺山あたりに行くのであれば十分だ。また、帰りの足としての利用ならば、時刻の面からも折り合いがつきそうである。

 鉄道の旅は、それはそれで味があるのだけれど、最近、路線バスの旅にはロマンがあると思う。限られた場所しか通っていない鉄路と違って、どこをどう走るのも自由自在の魅力がある。それ故に改廃も容易で、このご時世には廃線も数知れず、名金線のように個性的な路線もその憂き目から免れられないのは残念なところなのだけれど、地図上思いもかけていなかった点と点を路線バスでつなげられるのには、ある種のカタルシスがある。

 ちなみに、もともと問題にしていた大山に行けるバスは、伊良湖支線として存在していた。伊良湖本線と組み合わせることで、岬めぐりさながらに伊良湖岬まで行けそうなので、うまくかみ合わせれば半島の旅を楽しめそうである。ちなみに、田原駅を起終点にせざるを得ないかと思っていたら、伊良湖本線の方は豊橋駅まで通しで走るものもあるようだ。いろいろ研究の余地はありそうだ。

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