山登ってみよう【遠望峰山】

 県を跨いでの移動を掣肘され、自由に動き回れない日が続くが、逆に県境を越えなければそんなに厳しく移動を制限されるというわけでもないようである。そこで、そんな事情でもなければなかなか出向くことのないだろう近場の山に行ってみることにした。今回の的は遠望峰(とぼね)山。蒲郡市の裏山みたいなもので、標高は443mと大して高くないが、三河湾の展望はなかなか良いらしい。愛知県の中では山がちな三河とは言え、歯ごたえがあってアクセスが容易な山となると宇連山、三ツ瀬明神、本宮山など、要はいつもの顔ぶれとなってしまう。目先を変えるという意味では、こんな時だからこそおはちの回ってくるような山に行っておけば良いのだと思うことにした。

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 蒲郡の駅に降り立つ。ここからまずは登山口を目指すことになるが、歩いて30~40分程度の距離ながらバスなどが使えるわけでもないので、なんて事のない地方都市をだらだら歩くことになる。今回、最近の山行では定番となった感のあるYAMAPを使ったおかげで登山口までのアプローチはらくちんだったのだが、聖山経由の道を行こうとして、登山道らしい登山道を見つけることができなかったので、普通の舗装道路でずっと上の方まで登ることになった。気負って出かけなかったのは良いのだが、うっかり登山用のブーツではなく普通の靴を履いていってしまったので、竹やぶの斜面を強引に突っ切るようなガイドをなされているルートを嫌った面もあった。

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 駅から山裾に突き当たり、そこから本格的な登山道の始まりまではさらに30分。ド田舎というにはいささか都市化が進みすぎているきらいのある蒲郡市郊外ではあるけれど、公共交通の便がないので1時間余りも歩くことになるのはやむないところか。遠望峰山の山腹にはとぼねの里と名付けられた公園と山林の合いの子のような施設があり、この辺りが山道の始まりとなっている。

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 その先は、やや薄暗い林の中の急坂が始まるが、全般に変化は乏しい。展望もなく、時に三河湾スカイラインと交差しながら30分ほど歩くと、山頂に到着した。もともと何かの施設があったらしく、駐車場跡のように人工的な雰囲気の山頂だ。頭上を覆う木こそないけれど、結局周囲は木々によって遮られているので、ここもまた展望はない。ただ、スカイラインからのアプローチが容易なこともあり、地元の気軽な散策コースと位置付けられているのか、近くに展望台と名付けられた一画がある。ここからわずかに、蒲郡の町とその向こうの三河湾が見える。そして、展望台とは反対方向には天の丸という観光ホテルもあるようだ。バブル時代の残滓か何かと思いきや、一応現在も営業中の施設らしい。もっとも、昨今のコロナ禍のあおりを受け、臨時休業中か開店休業中か、そんな状況にあるような気はする。それでなくてもこの山には、その昔とぼねスカイランドという遊園地があったが、バブル期以降は振るわず、20年余り前に閉園となったということだ。

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 あんまりパッとしない展望台の片隅に立ち、視線は景色を眺めながらも、いろいろ物思う。現在社会を覆っている閉塞感はいつまで続くのか。今年の大目標は果たされる時が来るのか。考えても答えは出そうにないので、久々のお手軽ハイクは往復3時間ほどで決着することになった。

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